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転落防止幌を付けた223って魔女化した魔法少女を見てしまったような絶望感がある。
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試作品投入
2007-07-16-Mon  CATEGORY: 涼宮ハルヒの憂鬱 SS

SS書いてみたのでのっけてみます。いろんな意味で試作品。5話くらいを予定してます。


なんというか、ちゃんと起承転結してる文章が書けない。あうーん。

「悪夢で遭えたら」1話


1.
夢ってのは、それを見る人間の記憶なり願望なりが多分に反映される。
だが今現在の状況は願望と言い切るには少しジョークがすぎるだろう。
なぜなら俺の目の前に立ち、


「こんにちは」


と言ってにこやかに笑う人物は間違いなく俺の命を二度にわたって奪わんとした殺人鬼
朝倉涼子だったからだ。


俺が立ち尽くしているのは薄気味悪い空間だった。
抜けるような青空の下、どこまでも砂漠が広がっている。
見覚えのない光景といえば嘘になる。巨大カマドウマとやりあったのも、
朝倉が最初に長門の手によって消し去られた時にも似たような景色を見ていた。
どちらも俺にとって良い思い出などであるはずもなく、気味が悪いというのはそういう事だ。
おかしい。俺は昨晩は平穏無事に寝床に入ったはずだ。普通の夢だよな?
夢であるならば、俺にとって最大級のトラウマになっている朝倉が現れてもまあ無理はない。


「あさくら?それが私の名前?」


必死で思考を整理しようとしている俺に、朝倉は甚だとぼけた答えを返しやがった。
去年のクリスマス前に現れた時も人を煙に巻く態度を取っていたが、
今回は更にエスカレートしていやがる。


「とぼけるな。今度は何が狙いだ?」


「狙い?そうね、何か目的があって動いていることは間違いないみたいなんだけど」


説明になってねえよ。いや、支離滅裂なことを言うのも一理あるか?
なんせこれは俺の夢だからな。夢であるはずだ。というか、夢であってくれ。


「うん、それは間違ってないわ。ここはあなたの夢」


朝倉はあっさりと肯定してくれやがった。そうか、それは安心だ。
ここは俺の一存になる世界なんだな。では可及的速やかに退場願おうか。


「ふふっ、それ無理。私は知りたい事がたくさんあるの」


どうやら俺の中に構築された朝倉のイメージは素直に倒されてくれる雑魚キャラではないらしい。
だが、さっきからやけに引っかかる物言いをしてくれる。
知りたい事ってのはなんだ?有機生命体の死の概念を理解する気もない万能宇宙人が
今更何を学ぼうってんだ。


「あなたの記憶を参考に、大まかな構成イメージが把握できたわ。そっか、私のインターフェースってこういう姿をしてたんだ」


少しは俺にわかる話をしてくれ。いいかげん、このイレギュラーな状況に付き合いきれなくなってきた。
こんな夢からは早く覚めたいもんだね。


「これ以上はあなたにとって負荷になるかしら?もう少しつきあってほしかったな」


俺の心の声が通じたようで、朝倉は一瞬がっかりしたような顔を見せたが、
すぐに朗らかな笑みを浮かべあっさりと別れの言葉をくれた。


「今日はこのへんにしとくね。がんばったらまた明日会えるかも。じゃあね」


「なんだと…?」


背を向けて遠ざかっていく朝倉に向かって叫ぼうとした俺だったが、不意に激しい衝撃を感じた。
気付けば俺は正しく夢から覚められたようで、窓から差し込む朝日の眩しさと
俺を起こしにきた妹にボディープレスを見舞われた衝撃による息苦しさがそれを証明してくれる。


「おっはよーキョン君!どうしたの?すごい汗かいてるよ?」


「なんだか、とっても嫌な夢を見ていたんだが…よく覚えてなくてな」



2.
いつものように登校し、いつものごとく教室で俺の後ろの席に鎮座している団長殿に
挨拶をして席に付く。至って無難な一日の始まりだ。


「よう」


「…おはよ」


机にひじをついて窓の外を眺めていた涼宮ハルヒは、俺の挨拶にちらりと目線をくれて
ぞんざいな反応をしてから、すぐに外を眺める作業に戻った。
4月も後半に入り、そろそろ初夏に入ろうかという快晴の朝だ。実にすがすがしい。
だが不意にハルヒが切り出した話によって、俺の心はトラウマを負った厳冬へと引き戻された。


「ねえ、キョン。あんたさ、朝倉が今どうしてるか知らない?」


なんの冗談だ。
朝からぶちかまされる谷口のアメリカンジョークの方がまだ微笑ましいぞ。


「昨日さ、夕食時に見てたテレビで行方不明者の捜索とか、未解決の事件を追っかける番組をやってたのよ。
全然面白くなかったけどね。でも気付いたのよ、そんな事件は案外すぐ近くに転がってたんだって!」


映画撮影の時よろしく、くだらないTV番組に感化されたって言うのか。
ハルヒ的には朝倉の転校は未解決事件だったらしい。
まあ、確かに事件ではあったな。だが被害者は朝倉じゃなくて俺だ。


「まさかお前、朝倉が失踪したとでも思ってるのか?あいつは転校したんだ。カナダにな」


「そうかしら?誰も転校してからの朝倉がどうなったのか知らないのよ。やっぱりうさんくさくない!?間違いなく事件だったのよ!」


真相を告げるなどという愚行に走れるわけがなく、俺は途方に暮れた。
ハルヒはというと完全にスイッチが入っちまったらしく、その大きな目を爛々と輝かせていやがる。
なんという一年越しの不発弾だ。


時間がたてばハルヒの興味も薄れるかと期待していたが、どうやら今回ばかりは決意が固いようで
掃除当番で遅れて部室に入った俺はパソコンに向かっているハルヒの左腕に
「名探偵」の腕章が装着されているのを見て、盛大にため息をついた。
こいつが腕章を装着して本気モードになった時は、たいていロクでもない事ばかり起こるからな。


果たしてその日の夜、


「こんにちは、また会えたね?」


と嬉しそうな笑顔を見せる朝倉を目の当たりにして、俺は心底恐怖した。
あやふやになっていた記憶が蘇り、昨日の夜の悪夢の続きを見てしまったと気付いたのだ。



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コメント

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おぉっ。
コメントながとん | URL | 2007-09-10-Mon 07:45 [EDIT]
こんなところに朝倉SSハケーン(笑)。
なにやら朝倉とゆーよりは――という感じの予感ですが
続きがとことん気になりますっ♪
アッー
コメントhuzita | URL | 2007-09-12-Wed 01:30 [EDIT]
>ながとんさん
ありがとうございます。まさか見つかってしまうとは・・・
時期未定ですが、続きは書きたいと思ってますので、
また見てやってくださいませ。
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